BIOSでコアパフォーマンスブーストをOFFにしたらRyzenのCPU温度が安定した話

年末に自作PCを組んだものの、CPUの温度が激しく乱高下しファンが爆音で回る状態に悩まされていました。
ブラウザを開いただけで90℃近くまで上昇し、その後すぐ60℃前後に下がるという動作を繰り返すのでファンの回転数もコロコロ変わってすごい耳障り…

結果的には、BIOSで「Core Performance Boost(CPB)」をOFFにすることで温度が安定したので手順と効果をまとめておきます。

自作PCのパーツ構成やベンチマークなどは以下記事で記載しています!

状況と問題点

CPUはアリエクで2万5千円で買ったRyzen7 7700を使用。バルク品ですが本物です。


負荷の軽い作業(例えばブラウザを開くだけ)でも一時的に 90℃近くまで温度が急上昇し、その後 60℃前後に急降下を繰り返す状態でした。

この影響でファンの回転数が急激に変化し爆音で回る→静かになるを繰り返してしまいかなり耳障り…

CPUクーラーはノクチュアのNH-L9x65で冷却性能たぶん問題ないはず。それでも温度変動が激しく全く安定しませんでした。

CPU温度が高い…安定させるために試したこと

PBO(Precision Boost Overdrive)の無効化 → offにしてみましたが私の環境ではあまり変わりませんでした。

ファンの回転数調整 → 回転数を上げることでほんの少し温度は下がりますが、CPU温度の乱高下は解消されず。

BiosでCore Performance Boost(CPB)をOFFにした結果

色々方法を調べているとBIOSに「Core Performance Boost(CPB)」という設定があるとのこと。
CPBはCPUの負荷に余裕があるときに自動で余っているコアをOCさせるという機能のようでもしかするとこれが影響しているかも?

そこで、

  1. BIOSでCPBをOFFに設定
  2. 設定を保存して再起動
  3. アイドル時・軽負荷時の温度を確認

という手順を実施したところ以下のように改善しました。

状態CPB ONCPB OFF
アイドル時約60℃約50℃
軽負荷時
(ブラウザ起動など)
90℃近くまで急上昇50℃前後で安定
温度の乱高下有り無し

CPBをオフにすることでCPU温度の乱高下も無くなりファンの動作も安定しました!

MSIマザーボードでの設定方法

MSIのマザーボードを使用している場合は以下の手順でCPBを無効化できます。

PC起動時にDELキーを連打してBIOSに入り、「OC」タブ内の「Advanced CPU Configuration」をクリック。

「AMD CBS」 をクリック。

「Core Performance Boost」を「無効」に変更します。

Escキーなどで設定保存してBiosを閉じれば完了です!

デメリットと考察

CPBをOFFにするとシングルスレッド性能が若干低下する可能性があるらしいですが、私の環境ではWeb閲覧・ゲームなどでも全く遅くなったとは感じられなかったです。
むしろファン騒音の軽減や消費電力の低減のメリットが大きいと感じました。

高温のまま使用するとパーツの寿命が縮むリスクもありますしね。

まとめ

  • Ryzen CPUの温度が乱高下する場合、CPBをOFFにすると改善する可能性あり
  • パフォーマンスはわずかに低下する可能性はあるが温度・ファンの騒音が大幅に改善
  • MSIマザーボードなら「OC」タブ内の「Core Performance Boost」を無効化するだけで設定可能

CPUの発熱やファンの騒音が気になる方は、ぜひBIOS設定を見直してみてください!